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2005年4月14日 (木)

『世にも美しい数学入門』と『博士の愛した数式』

『世にも美しい数学入門』藤原正彦/小川洋子〈ちくまプリマーブック/筑摩書房〉(装幀:クラフト・エヴィング商會/挿絵:南伸坊)

藤原先生は、小川洋子さんが小説『博士の愛した数式』〈新潮社〉を書くときに取材した数学者。
小説出版後に行われた、数学にまつわるお二人の対談をまとめた本です。
というか、数学者の追い求める秩序の美しさについて、小川さんが聞き手になって藤原先生に語ってもらっています。エッセイストでもある藤原先生の語りは読み手を惹きつけますし、小川さんの聞き方もとても上手で、数学が嫌いな人でも、かなり興味深く読めます。今まで使っていなかった部分の脳が一気に活性化されて気持ちいいです。

『天才の栄光と挫折―数学者列伝』藤原正彦〈新潮選書/新潮社〉
藤原先生の出演されたNHK人間講座の内容をまとめた本。天才数学者たちの栄光と苦悩に彩られた人生。小川さんがこの番組を見たのが「数学者を主人公に小説」を書くきっかけのひとつになったそうです。

『スローカーブを、もう一球 』山際 淳司〈角川文庫/角川書店〉
山際淳司さんが書かれたスポーツドキュメントをまとめた本。「江夏の21球」を読むと、江夏投手のすごさ、というか江夏ファンの思い入れのすごさがわかります。

『流れる星は生きてい』藤原てい〈中公文庫BIBLIO20世紀〉
藤原正彦先生のお母様がお書きになったベストセラー本。敗戦の混乱の中で夫と生き別れ、幼子を3人抱え死に物狂いで満州から日本に引き揚げた若い母親の記録。幼き日の藤原先生も出てきます。あのときの子どもがこんな立派な学者先生になったと思うと感動します。

『プロジェクトX 挑戦者たち〈1〉執念の逆転劇』NHK「プロジェクトX」制作班〈日本放送出版協会〉
『世にも美しい数学入門』でもお話が出てくる藤原先生のお父様が、気象庁職員として最後に携わった仕事が富士山レーダーの建設でした。プロジェクトX 第1回「巨大台風から日本を守れ―富士山頂・男たちは命をかけた」にちらっと出てきます。気象庁退官後は作家・新田次郎として活躍されました。

安野光雅の数学絵本・リスト(夏貸文庫)
「図形化し、視覚化することが、数学ではしばしば重要です。それによって初めて本質が把握されることが多い」(『世にも美しい数学入門』P115)
雑多なものを秩序立てて整理して図にしてもらうと、ぱあっと理解回路にスイッチが入って気持ちいいことがありますよね。そういう数学的快感を子どもにも判りやすく説明した絵本を安野さんはたくさん描かれています。

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