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2008年11月15日 (土)

NHK教育「美の壺」レトロな絵本~コドモノクニ

2008年11月14日放送のNHK教育テレビ『美の壺(ビノツボ)』は「File 109. レトロな絵本」と題して、大正時代の幼児向け絵雑誌「コドモノクニ」を紹介していました。

美の壺(NHK公式サイト)
番組の詳しい内容あります。
インタビューで福音館書店の絵本編集者・松井直さん、絵本作家の五味太郎さんも出演されていました。

「コドモノクニ」は大正から昭和にかけて出版された月刊誌で1冊50銭。現在のお金にすると数千円とたいへん高価であったにもかかわらず、当時も現在も多くの読者をひきつけています。

見開き1ページの絵と文で構成されるこの絵本は、有名な画家たちも活躍しています。
竹久夢二、初山滋、武井武雄、岡本帰一、若き日の東山魁夷も描いていました。

当時、日本に数台しかなかったオフセット印刷機を使い、5色印刷で斬新な淡い色彩を再現していました。
通常のオフセット印刷は「CMYK」の4版に分解します。
〔C(シアン=青)・M(マゼンタ=赤)・Y(イエロー=黄)・K(Black=墨)〕
「コドモノクニ」ではさらに特色で「うす赤」をのせて淡い赤系統の色を表現しました。肌の色や雪の質感などに効果を出しました。
当時この絵本を印刷した大日本印刷の現在の職人さんに、ルーペで画像を解析してもらっていました。

「コドモノクニ」創刊当初は、絵の外に文字を並べる古典的な画面構成でした。しだいにレイアウトに工夫をして絵の中に文章を並べるようになりました。
斬新なレイアウトの例として初山滋の絵本『たべるとんちゃん』を紹介していました。グラフィカルな文字の配列は今見ても輝いています。「おいしいものを食べて丸々太ったとんちゃんが、最後はとんかつ屋さんに買われてしまうのです。」というブラックな展開も目が飛び出ます。読んでみたいです。

日本画の流れを汲んだ優美な輪郭線。
最新の印刷技術で再現されたモダンな色使い。
絵と文章がとけあって美しいハーモニーを奏でるレイアウト(画面構成)。

子供だましでなく、子どもにこそ最高の本を読ませようと尽力した当時の編集者、画家、詩人、印刷技術者その他の関係者たちに敬意を表します。

《追記2008/11/17》
ネット書店で調べたところ『たべるトンちゃん(たべるとんちゃん)』は3年前に復刻されているようです。現在も入手可能ですが、入荷待ちです。


たべるトンちゃん
絵と文:初山 滋/出版社: よるひるプロ (2005/11)

詳細はこちら。
右月左月: 絵本『たべるトンちゃん』初山滋:作と絵


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