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2009年6月30日 (火)

『水曜日のクルト』大井三重子(仁木悦子)偕成社文庫、復刊!

新版 水曜日のクルト
大井三重子:著/浅倉田美子:イラスト(20029/05)
B6判ソフトカバー178P (偕成社文庫2118)
〈収録作品〉
水曜日のクルト/めもあある美術館/ある水たまりの一生/ふしぎなひしゃくの話/血の色の雲/ありとあらゆるもののびんづめ

去年「本の雑誌 304号(2008年10月号)」の三角窓口で、『水曜日のクルト』の復刊を希望するハガキを載せてもらいました。
今日、書店の児童書売り場を覗いてみたら、偕成社文庫の棚で『水曜日のクルト』の新装版をみつけました。ものすごくうれしくてたまりません。やっぱり読みたい本は読みたいと発言するといいことありますね。

『水曜日のクルト』は推理小説家の仁木悦子(にき・えつこ)さんが本名の大井三重子(おおい・みえこ)名義で刊行された童話集です。1961年に東都書房から単行本が出て、1976年に偕成社文庫に収録され、長らく絶版でした。
この本に収録の「めもあある美術館」は1967年から1975年まで小学校六年生の国語の教科書に使われました。近年でも「水曜日のクルト」が2007年にNHK教育テレビ「おはなしのくに」で子ども向け語り聞かせに使われたそうです。

おはなしのくに NHK教育「水曜日のクルト」

仁木悦子さんは『猫は知っていた』で第3回江戸川乱歩賞を受賞した女性推理小説家です(公募制になって初の受賞)。幼い頃にかかった胸椎カリエスのため寝たきりになり学校に行けませんでしたが、お兄さんお姉さんたちのおかげですばらしい教養と豊かな心を教えられました。仁木さんの長兄は、学徒動員で太平洋戦争に出征し戦死されました。(お兄さんが帝大心理学部にいたとき同級生だったのが、江戸川乱歩の一人息子の平井隆太郎氏だったという不思議な縁があります。)「血の色の雲」には戦争で大切な人を失う悲しさがくっきり描かれています。
「血の色の雲」以外の作品はハッピーエンドですが、きれいなだけではない考えさせられるお話ばかりです。子どもにも大人にも読んで欲しい本です。

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2009年6月27日 (土)

『ハーメルンのバイオリン弾き』全37巻を古本で買い揃えました

『ハーメルンのバイオリン弾き』全37巻
渡辺道明〈ガンガンコミックス〉

ガンガン創刊号から10年かけて(1991年~2001年)完結した長編ファンタジーコミック。
スクウェア・エニックスは連載終了した作品は初版のみ、増刷せずに売り切るため、最後のほうのコミックスは部数が少なくなります。コミックスはもうすでに新刊書店では売られていません。
スクウェア・エニックスには文庫コミックス枠がないし、愛蔵版もちょっと出ないでしょうね。
『ハーメルン』は20巻ぐらいまでは古本屋で簡単に手に入ります。ちょっとがんばれば30巻あたりまで揃えられます。30巻以降がなかなか見つかりません。リアル古本屋で見つかるときは105円で投売りされているんですけどね。ネット上ではプレミア価格になっています。

私は地元の古本屋10件ほど回って1巻から33巻まで各105円で入手。34巻から37巻はネットオークションとネット古書店で1冊400円~450円で入手しました(元の定価が1冊400円~450円)。
送料含めて6000円以内で全巻揃えられたのは運がよかった。

昔、20巻ぐらいまで持っていたのですが後半はコミックスを買わなくなり、37巻もの長編いまさら読み返すこともないだろうと思って手放してしまいました。
それが続編の『ハーメルンのバイオリン弾き ~シェルクンチク~ 1 (ヤングガンガンコミックス)』でうっかり再燃してしまいました。

基本ギャグで話が進行するファンタジーマンガです。唐突なギャグが受け付けない人も多いでしょうが、あれはギャグがなかったらものすごい鬱展開です。
あらためて読み直すとヒロインが良い。
いろいろな意味でヒロインの枠に収まらない丈夫な娘だが、優しくて気遣いできて旅の仲間のまとめ役だし、世界を救う聖女として成長もし、主人公への恋愛感情にぶれがなく安定した存在でした。
聖女キャラってうっとおしいかつまらないかになりそうですが、結構ひどい扱いを受けつつ自力で頑張っているので、周囲のキャラが手放しでほめても素直にうけいれられます。ラスト、女王の座を放棄して魔王の血を引く子どもを生む暴挙に出ても、周囲も止められなかったろうな。魔族との戦いが終わってみれば親兄弟を亡くした女の子がひとりぼっちで残されてしまったのでは、せめて好きな男と一緒になることぐらいしか大戦を締めた功績に報いるすべがない。そして受け継がれた大魔王の血が現在の連載に繋がる、と。

ハーメルンのバイオリン弾き (ヤングガンガンコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]

▼アマゾン>ハーメルンのバイオリン弾き(古本含む)

楽天市場トップ > 本・雑誌・コミック > キーワード「ハーメルンのバイオリン弾き」の検索結果(古本含む)

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2009年6月26日 (金)

ピアニスト辻井伸行さんが幼少期に遊んでいたミニピアノが人気

中日新聞:河合楽器のミニピアノ人気呼ぶ 辻井さん幼少期に愛用:経済(CHUNICHI Web)

ミニピアノ P-25 (白) 1108-9

ポリスチレン樹脂製の本体で25鍵のピアノのおもちゃ。屋根が開かないタイプ。
音源部は金属パイプのほとんど音程に狂いが生じないアコースティックな美しい音色。
自分の指の打鍵の強さで音の強弱が付けられる面白さ。
楽器メーカーが作る本格的トイピアノ。
電子キーボードでは味わえない本当の音楽に触れられます。
大人でも欲しくなります。

▼アマゾン>おもちゃ>ミニピアノ

▼楽天市場>楽器>ミニピアノ

今日の風、なに色?―全盲で生まれたわが子が「天才少年ピアニスト」と呼ばれるまで
辻井いつ子〈アスコム〉

辻井伸行さんのお母さんの子育てエッセイ。ミニピアノの写真も出ています(白色・32鍵のミニピアノ P-32)。

本格的に演奏できるおもちゃ楽器玩具
ミニピアノ〈河合楽器製作所(カワイピアノ)〉

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2009年6月24日 (水)

『ハーメルンのバイオリン弾き~シェルクンチク~』(1) (2) 渡辺道明

「ガンガン」創刊号からの長期連載だったファンタジーマンガ『ハーメルンのバイオリン弾き』の続編。
「ヤングガンガン」(スクウェア・エニックス)にて連載中。

『ハーメルンのバイオリン弾き』本編は中盤はものすごく好きだったけど、後半はコミックスを買うのをやめてしまい、最終話を雑誌で読んで終わらせてしまいました。
続編が「ヤングガンガン」で2008年の初めから連載開始したのは知っていましたが、積極的に読もうとは思いませんでした。

たまたまスクウェア・エニックスのヤンガン公式サイトで第一話を試し読みしたら、うっかりはまってしまいました。

ヤングガンガン YOUNG GANGAN OFFICIALSITE
トップページ左〔作品紹介〕

本編で決着を付けたはずなのにまだ次世代まで話をひっぱるかとか、今さら魔法学校ものかとか突っ込みどころはいろいろですが、ひたむきな熱血少年とひねくれ者のコンビの出会いにハートをわしづかみにされてしまいました。

近くの本屋にコミックスが置いてなくて、ネット書店で通販しました。
ヤンガンのバックナンバーまで手を出してしまいました。
今はいろいろ伏線を張り巡らせている段階で、先の展開を予想するのが楽しいです。

本編がらみの伏線も多いので、本編を読み返したくて古本屋とネットオークションで『ハーメルンのバイオリン弾き』全37巻揃えました。このために1週間メールマガジンの発行をサボってしまいました。

国籍・時代のデタラメな設定、ノリと勢いの超展開、シリアスな話がハイテンションなギャグでまぜっかえされるなど真面目なファンタジーを求める人にはおすすめしませんが、伏線拾いながら展開を予想しながら読むとめちゃくちゃ楽しいです。
リュート兄ちゃんが出てきたのがうれしい。本編の超人的な王子様より、続編の頑張って優等生を演じているの兄ちゃんの方が好感もてますよ。

ハーメルンのバイオリン弾き ~シェルクンチク~ 1 (ヤングガンガンコミックス)
(第1楽章~第8楽章)
ハーメルンのバイオリン弾き ~シェルクンチク~ 2 (ヤングガンガンコミックス)
(第9楽章~第17楽章)

▼雑誌連載分
第18楽章:ヤンガン2009/02/06号(No.3)
第19楽章:ヤンガン2009/03/06号(No.5)
第20楽章:ヤンガン2009/03/19号(No.6)
第21楽章:ヤンガン2009/04/03号(No.7)
第22楽章:ヤンガン2009/04/17号(No.8)
第23楽章:ヤンガン2009/05/01号(No.9)
第24楽章:ヤンガン2009/06/05号(No.11)
第25楽章:ヤンガン2009/06/19号(No.12)
第26楽章:ヤンガン2009/07/03号(No.13)
※次週休載

漫画(まんが・マンガ・コミックス)無料立ち読み・試し読みリンク

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2009年6月23日 (火)

川原由美子「ななめの音楽」#2〈ネムキ2009/07〉

「ななめの音楽 -SCHRAGE MUSIK-」 #2 Towers
川原由美子(40ページ)
ネムキ 2009年 07月号 [雑誌](朝日新聞社)

〔「ななめの音楽」第2話あらすじ〕
こゆる、ラウラに連れられて、ドイツにある光子の実家の城へ行く。
ジャンボジェット機+列車+車でグリーゼ家の居城(黒くて冷たい高い塔)へ。
こゆるの見た夢(月に帰りたいうさぎ)の部分の絵は川原さんらしくてちょっとかわいい。やっぱりこの作品のリアル嗜好の絵は意識して描いているのですね。
耳に付ける小型の通訳器で、こゆるもドイツ語の会話が可能になっております。
こゆると光子の祖父との会食の途中で光子から通信。D-11(飛行機)が使えないことに抗議。
ラウラに連れられて城内で幽霊狩りに出かけたこゆるは、塔の屋上から光子の操縦する飛行機を見る。

今回の冒頭に出てくる、月に帰りたいうさぎの立体絵本はたぶんオリジナル。



◇読み切り版との違い。
・読み切りでは光子と一緒にめぐみ(後輩の女の子)が城に到着。途中、競技参加機らしい飛行機を見て10年前に飛行機の操縦を教えてくれた青年を思い出す。城についてすぐ飛行機の格納庫を訪れる(←カット)
・光子の実家、アウグスヴルグにあるギュンターホフ城(屋根のある中世的城+高層ビルの複合建造物)→グリーゼ家の居城(のっぺりした2棟の高層ビル)へ。
・怪我をしたのが光子の兄→父親に変更。
・学校は中間試験まで約一週間→冬休み期間中に変更。

実験的なコマ割り、夢見る少女のあこがれの感情を丁寧に描いた内容。読む人を選びますね。個人的には面白いけど、元の話のあらすじを知らないと理解しにくくていらつくかもな。


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2009年6月22日 (月)

『透明水彩絵の具で描くやさしいスケッチ』初心者向け水彩画技法書

透明水彩絵の具で描くやさしいスケッチ
秋草 愛+ゼリービーンズ〈主婦の友社〉
A5サイズソフトカバー/オールカラー128P (2002/3/1)

初心者向け水彩画技法書。
固形透明水彩絵具を使って風景・雑貨・植物のスケッチを描く。
女性向けでやわらかく透明感のある色彩で、見ていると絵が描きたくなります。

使っている絵具はホルベイン工業の、ホルベイン ケーキカラー 固形水彩絵具 透明 24色 セット
筆はホルベイン画材のリセーブル画筆ツーリストミニ50R No.6(折りたたみ式水彩画用丸筆)。


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2009年6月19日 (金)

週刊文春にて新連載「人生モグラたたき!」池田暁子

文藝春秋|雑誌|週刊文春最新号

『週刊文春』2009年6月25日号(6/18発売)にて、池田暁子(きょうこ)さんの「人生モグラたたき!」が連載開始しました。
2ページ見開きのコミックエッセイ。
初回は自己紹介で汚部屋の話でした。

何で週刊文春でお仕事かと驚きましたが、そういえば池田さんのヒット作『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』は文藝春秋が発行元でしたね。

今週号の週刊文春で一番驚いた話は、伊藤理佐さんのイラストコラムでの妊娠報告でしたけどね。

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2009年6月10日 (水)

『阿修羅のジュエリー』鶴岡真弓〈理論社・よりみちパン!セ〉

阿修羅のジュエリー (よりみちパン!セ シリーズ44)
鶴岡真弓〈理論社〉四六判ソフトカバー234P (2009/3/28)

1300年前に作られた興福寺の阿修羅像が身に着けている装身具(ジュエリー)や衣裳の花模様から、ペルシアやインドなどユーラシア大陸の中央から西(ヨーロッパ)と東(アジア)に伝播した国際的な「光の装飾」の歴史を紐解きます。
古代の仏像、中世のモザイク画、ルネサンスの貴婦人の肖像画、アールヌーボー時代の「サロメ」、さらには現代の携帯電話に飾られたストラップまで、いろいろな時代の美術品の中に残された宝飾を比較します。
「きらきらしたうつくしいもの」は今も昔も文化の異なる多くの人をひきつけてきました。
そこには星の輝きや花の美しさを、宝石のきらめきや華麗なデザインに映し出そうとした人類の美意識が封じ込められています。

〈よりみちパン!セ〉はその道の専門家が中学生以上向けにやさしく書いた教養書。多数のカラー図版が目を楽しませてくれます。

著者の鶴岡真弓さんは美術史家。昔はアイルランドを中心としたケルト文化の研究でよく本を書かれていましたが、近年はヨーロッパからアジアにかけて研究しているそうです。

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2009年6月 9日 (火)

『絵具の科学』ホルベイン工業技術部編〈中央公論美術出版〉

絵具の科学
ホルベイン工業技術部:編〈中央公論美術出版〉
四六判ハードカバー(函入)222P (1990/09)

古本屋でホルベイン工業技術部『絵具の科学』初版単行本(函入ハードカバー)購入。
1990年に出たハードカバー単行本も、1994年に出たソフトカバー『絵具の科学(新装普及版)』も長らく絶版になっていました。
アマゾンで検索してみたら、今年の5月に新版普及版(五版)が刊行されていました。珍しい本を買えたと思ったのに、ちょっとがっかり。

絵具の科学
ホルベイン工業技術部:編〈中央公論美術出版〉
B6判ソフトカバー222P 新版普及版;五版 (2009/05)

ホルベインの出版活動参照

新版普及版の内容はハードカバー単行本とほとんど同じようです。
絵具を中心にして、絵具を支える顔料・乾性油・画用液等の絵画材料の組成と使用方法、絵具の製造法や木材・キャンバス等の支持体を簡便に説明すると共に、使用時に生ずる諸問題と対処方法を製造の現場から講じた絵具の小事典。
データ中心で、絵を描くにはあまり必要でない知識です。絵具を科学的に分析したい人向け。
第1章 絵具の成分/第2章 画溶液の種類と使い方/第3章 絵具の製造
第4章 支持体と下地/付章 絵具使用時における諸問題

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2009年6月 3日 (水)

『身近な雑草のふしぎ』森昭彦〈サイエンス・アイ新書〉

身近な雑草のふしぎ 野原の薬草・毒草から道草まで、魅力あふれる不思議な世界にようこそ
森 昭彦〈ソフトバンククリエイティブ/サイエンス・アイ新書〉
2009/5/24(新書判/240P/横書きオールカラー)

現代日本で普通に生えている雑草から、絶滅が危惧されている貴重な野生種の薬草・毒草までをカラー写真つきで紹介する手軽な植物図鑑+コラム。

1種類に付き見開き2ページで、右ページに写真・イラストと見分けるポイントをまとめ、左ページにその植物に関する豆知識を解説。花の写真が美しい。

道端で見かけて気になっていた植物の名前がわかるのが面白い。
スミレって花の季節からかなりたってから種をつけると思っていたら、桜の季節に咲く紫の花の後で、初夏にまた花をつけ蕾のまま自家受粉して種を作ると知って驚きました。
夏に青い花を咲かせるツユクサが料理すると美味しいというのもびっくり。
調べてみると、茎の薄皮をむいてゆでて下ごしらえしてから調理するらしい。

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