川原由美子「ななめの音楽」#9感想〈ネムキ2010/9〉
(前回記事)
▽川原由美子「ななめの音楽」#8感想〈ネムキ2010/7〉
「ななめの音楽 -SCHRAGE MUSIK-」 #9 Dark Patal Darkness
川原由美子(40ページ)
『ネムキ 2010年 09月号 [雑誌]』朝日新聞出版(2010/08/12)
〔「ななめの音楽」第9話あらすじ〕
前回の光子の行動にショックを受けているこゆるに、ラウラが気遣って声をかける。
こゆるは光子に初めて会ったときのことを思い出す。
お嬢様学校に入学して、気位の高そうな同級生に気が重くなるこゆる。
学校からの帰り道、一人で空を見ている上級生に声をかける。彼女は振り返りもせず、環天頂アークを待っているという。先輩が指差す方向に逆さまの虹、環天頂アークが現れる。二人で虹を見たのをきっかけにこゆるは光子と親しくなる。
こゆるにが光子の背に見ていた天使の羽根は消え、黒い怖い羽が見えてくる。
こゆるが話したことをラウラは光子に話す。加えてらうらは、光子の眼が過去の世界しか映さないことを指摘する。
一人になったこゆるは、お絵かきしながら空想に浸る。海のそこへ沈んでいく少女と深海の不思議な生き物たち。
ラウラに帰国を勧められたこゆるは、帰り支度をしてラウラが操縦する戦闘機に乗り込む。離陸した戦闘機の中で、自分が光子の御護りだと気づいたこゆるは、光子の元に戻る決意をする。
第二レグは飛ばないほうがいいというこゆるの意見を受け入れる光子。レースに参加しない代わりに光子とこゆるは戦闘機で空に上がる。
予選参加の飛行機が墜落するのを見て、こゆるは暗い幻想にからめとられる。
戦闘を見てきたこゆるは、空の上で戦う飛行機と飛行士を咲いたとたんに散るきれいな花に例える。枯れるのが嫌な気持ちが理解できたので怖くないという。
そして、先の海底に沈む少女の物語の続きを考える。
ラウラと食事をするこゆるに、ヴィク・リドゲートがレースが危険だと忠告する。
リドゲートは光子にも忠告するが、光子はルールに従いレースをすると言い張る。リドゲートの与圧服はパワーアシスト機能付で、地上から制御してパイロットの意思に反して他機を攻撃するかもしれないと警告する。
ラウラはふたりを守るために光子に黙って、グリーゼ家の飛行機ベルタとドーラの両方とも分解して船便で送るように整備員に指示する。
ときどきこゆるが長い髪の時があるけど、今回エクステ(ヘアーエクステンション)を付けるシーンがありました。すぽっとかぶるかつらかと思ったら、少しずつ束になった毛を頭に付けていくけっこう手の混んだことをしているのね。
こゆるが光子と出会ったのは高校入学直後。制服が半袖なので9月に新入学なのか。半袖のブラウスにフレンチスリーブの膝丈ジャンバースカート、衿は打ち合わせで、左胸にIDカード。
こゆるの想像の少女のお話。少女の心臓を魚が食べてその食べ残しが「にっこりの素」と「涙の素」で「お人形さんが食べると、にっこりしたりぽろりんて涙がでたりする」って『観用少女』っぽいモチーフだな。
こゆるは、光子を天使に見立てて、その理想が崩れたら、暗い花びらに囲まれた別の理想を作り上げてしまったのか。
サブタイトルの「Dark Patal Darkness」。Patal は「花びら、花弁」。暗い花びらがいっそう暗く。きれいだけど不吉ですね。
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「ななめの音楽 -SCHRAGE MUSIK-」川原由美子@夏貸文庫
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