フィギュアスケート『銀盤のエンジェル-伊藤みどり物語』藤崎康夫〔エフエー出版〕
『銀盤のエンジェル―伊藤みどり物語』
藤崎康夫
出版社: エフエー出版
発売日:1992/12
単行本(四六判ハードカバー): 218ページ
定価:1300円(税抜)
フィギュアスケーター伊藤みどりの競技人生を追ったスポーツノンフィクション。
スケートリンクに通い始めた頃から、1992年アルベールビルオリンピックで銀メダルを獲ってアマチュア選手を引退するまでを、小学校高学年ぐらいの子どもにも読めるようにやさしく書かれています。少し難しい漢字にはふりがな付。エフエー出版は名古屋の出版社。
伊藤みどり本人や周囲のスケート関係者、友人などに取材し、天才スケーターとしての競技人生と普通の女の子の顔を描きます。
競技中、練習中の写真の他、学校の友人とのプライベートな写真も多数掲載。
すでに絶版ですが、図書館で読んできました。
始めは遊びでスケートリンクに通い、幼稚園から特別に小学生クラスのスケート教室に入れてもらい才能を発揮します。しかし家庭の事情で満足に練習ができなくなり、やがて山田満知子コーチの家に世話になるようになります。
小学校4年で全日本ジュニア選手権優勝、世界ジュニア選手権出場で注目を集めます。
普通の選手より10cmも高く飛べるジャンプなど規格外の才能を持つ一方、怪我が多く、体重管理のために食べ物を制限されたり、心身ともストレスがかかっていました。
並外れた才能で世界での活躍を期待される中、学校の友人や山田コーチの家族やスケートクラブの関係者など支えてくれる人たちが周囲にいたのは幸せでした。
みどり本人が人懐こい性格で、スケートリンクでも学校でも周囲にすぐ打ち解けていたようです。学校にはできるだけ通い、体育祭や旅行にも参加しました。
高校・短大時代の親友とは学校を休んだときのノートを頼んだり、学校帰りに買い食いしたり、短大の卒業論文を一緒に書いたり、本当に仲のいい友人がいてよかったと読んでいて思います。
『銀盤のエンジェル』ってタイトルがきらきらしてて恥ずかしいけど、内容はなかなかひきこまれました。
〈おまけ〉
1992年6月28日、引退を決めたみどりのさよなら公演(アイスショー)「アイスフェスティバル ミドリ・イトウ・フォーエバー」が名古屋スポーツセンター(大須リンク)でおこなわれました。
1日2回、1回約2時間半。東海FSの後輩たち21名が参加。
伊藤みどりは思い出のプログラム6曲を滑りました。
「タイム・パッセージ」「羊蹄の祭り」「アメリカ物語」
「レ・ミゼラブル」「レインストーリー」「さようならの向こう側」
図書館で調べ物をして古い新聞の縮小版で、小学生の頃の伊藤みどりについて書かれたコラム記事を見つけました。
『「一流」その周辺(6)』
(中日新聞/昭和57年(1982)01/31 スポーツ面P21)
〈技術以上に精神面〉
伊藤みどりは当時小学6年、山田満知子コーチは約20人のコーチをかかえたインストラクター。
家族のことで悩んだり、外国留学のすすめなど外部からいろいろ言われても、みどりと山田コーチの一心同体の関係は揺らがない。
世界ジュニア選手権のとき、外国人の審判が日本人の審判に、みどりと山田コーチの関係がうらやましいと語ったという。
もうこの頃から、みどりと満知子先生の強いつながりは傍から見てもわかったのね。
《関連記事》
『フィギュアスケートに懸ける人々』宇都宮直子〈小学館101新書〉
『素直な心が才能を伸ばす!』山田満知子(名古屋のフィギュアスケートコーチ)
フィギュアスケートの伊藤みどりが堤義明から経済的援助を受けた経緯
2010/2011シーズンに発行されたフィギュアスケート雑誌
◇フィギュアスケート情報@夏貸文庫
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